私は心の中で言った。「さあ、快楽を味わってみるがよい。楽しんでみるがよい。」しかし、これもまた、なんとむなしいことか。
伝道者の書 ::
2章
1節
笑いか。ばからしいことだ。快楽か。それがいったい何になろう。
伝道者の書 ::
2章
2節
私は心の中で、私の心は知恵によって導かれているが、からだはぶどう酒で元気づけようと考えた。人の子が短い一生の間、天の下でする事について、何が良いかを見るまでは、愚かさを身につけていようと考えた。
伝道者の書 ::
2章
3節
私は男女の奴隷を得た。私には家で生まれた奴隷があった。私には、私より先にエルサレムにいただれよりも多くの牛や羊もあった。
伝道者の書 ::
2章
7節
私はまた、銀や金、それに王たちや諸州の宝も集めた。私は男女の歌うたいをつくり、人の子らの快楽である多くのそばめを手に入れた。
伝道者の書 ::
2章
8節
私は、私より先にエルサレムにいただれよりも偉大な者となった。しかも、私の知恵は私から離れなかった。
伝道者の書 ::
2章
9節
私は、私の目の欲するものは何でも拒まず、心のおもむくままに、あらゆる楽しみをした。実に私の心はどんな労苦をも喜んだ。これが、私のすべての労苦による私の受ける分であった。
伝道者の書 ::
2章
10節
しかし、私が手がけたあらゆる事業と、そのために私が骨折った労苦とを振り返ってみると、なんと、すべてがむなしいことよ。風を追うようなものだ。日の下には何一つ益になるものはない。
伝道者の書 ::
2章
11節
私は振り返って、知恵と、狂気と、愚かさとを見た。いったい、王の跡を継ぐ者も、すでになされた事をするのにすぎないではないか。
伝道者の書 ::
2章
12節
私は見た。光がやみにまさっているように、知恵は愚かさにまさっていることを。
伝道者の書 ::
2章
13節
知恵ある者は、その頭に目があるが、愚かな者はやみの中を歩く。しかし、みな、同じ結末に行き着くことを私は知った。
伝道者の書 ::
2章
14節
私は心の中で言った。「私も愚かな者と同じ結末に行き着くのなら、それでは私の知恵は私に何の益になろうか。」私は心の中で語った。「これもまたむなしい」と。
伝道者の書 ::
2章
15節
事実、知恵ある者も愚かな者も、いつまでも記憶されることはない。日がたつと、いっさいは忘れられてしまう。知恵ある者も愚かな者とともに死んでいなくなる。
伝道者の書 ::
2章
16節
私は生きていることを憎んだ。日の下で行なわれるわざは、私にとってはわざわいだ。すべてはむなしく、風を追うようなものだから。
伝道者の書 ::
2章
17節
私は、日の下で骨折ったいっさいの労苦を憎んだ。後継者のために残さなければならないからである。
伝道者の書 ::
2章
18節
後継者が知恵ある者か愚か者か、だれにわかろう。しかも、私が日の下で骨折り、知恵を使ってしたすべての労苦を、その者が支配するようになるのだ。これもまた、むなしい。
伝道者の書 ::
2章
19節